2012夏休み③

かなりご無沙汰になってしまい
もう、夏とは言えない時期になりましたが、気にせず続けます。

夏休みについての
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②はコチラ

さてさて、
2日目の朝です。
鳥のさえずり
草木の目覚める音
明けていく空気

それらを全身に感じながら
覚醒する朝。


コーヒー豆を引く所から始まります。
とってもとっても素敵な
コーヒーミル。
起きたら挽きたて、入れたてのコーヒーが完成していたので
翌日の第一ミッションにしました。


朝食を済ませると
ブナのモリへ出掛ける準備。

身支度をして
お昼ご飯に酵素玄米のおにぎりを握り
おかずを詰めたら準備OK!
熊が登場する山なので
お知らせのベルもしっかり装備して
いざ、出発!



モリを目の前に
どきどき
わくわく
足先から湧き上がる好奇心を
諌めながら
入口の小川を渡ります。

既に何百回登り続けている
おじじさんに
木々の紹介をして貰います。

まずは門番役の祈りの木。
立派な佇まいです。
見上げお祈りすると
「ナニシニキタノ?」
と、訝しげに問われました。

私に限らず、
祈りの木の声はみんな聴くそうです。


私は
「その理由を探しにきたんだよ」
と答えます。
「ふーん」といったなんだかいけずな反応にもめげず
「また帰りに寄りますね」と伝え
入山する私。



今回の旅は
何だかよくわからないながらも
引き寄せられ来たのですが
ブナさんのモリを感じる中で
彼らに呼ばれたんだと
確信に近く気づきました。



なので帰りに祈りの木に
「何でってあなた達が呼んだんじゃん」と伝えようと思いました。


途中休憩を挟みながら
7時間も歩いていました。
疲労感は不思議な事に全くありません。


空の太陽と風と木、土と水。
何百年もの間変わらず佇む
木々に大きく包まれて
普段味わう事は出来ない
至福の時間。



ブナさんの癒しパワーに満たされ下山です。

二重三重と結界の様に
路を塞ぐ倒木を乗り越え
道を振り返ってサヨナラと伝えると
「終わりじゃなくて始まりなんだよ」
と、ブナさんのモリ全体に
言われてる気がしました。


最後に祈りの木を前に
よし、伝えるぞと構えていたら
さっきのいけずな感じは消え去り

微笑みと「おかえり」という
慈しみに満ちた声と表情。


うそ~なんだかずっこい。。
と思いながらも


認めてもらえた様な気がして
最上級の悦びの様に感じました。



路を照らしてくれた太陽、
大日如来様と十字架の木、
雨を知らせてくれた風、
ふわふわの地面、
ブナの双葉。
初めて知る植物たち。


近くの白神山地では
同じように身体や感覚全体で味わう事は
もう難しい様です。


富士登山に続く
宝物の経験になりました。