許す、赦す、聴す。 緩す。

■ 大辞林 第三版の解説


ゆるす【許す・赦す・聴す】


( 動サ五[四] )
〔「緩(ゆる)し」 「緩ふ」と同源〕

罪や過失を,とがめだてしないことにする。
また,服役中の人を放免する。 《許・赦》 
「今度だけは-・してやる」 
「子供をだますなんて絶対に-・せない」

願い・申し出などをききいれて,願いどおりにさせる。
認める。許可する。 《許・聴》 
「大学へ行きたかったのだが,父が-・さなかった」
 「医者から一時帰宅を-・された」

ある行為を,さしつかえないと認める。 《許》
 「屋敷への出入りを-・される」

義務や負担を免除する。 《許・赦》 
「税を-・す」

相手のはたらきかけに対し,思いどおりにさせる。 《許》 
「敵の侵入を-・す」 「肌を-・す」

他に対する警戒心をゆるめる。 《許》 
「気を-・す」 「心を-・す」

その人をとりまく状況が,ある事を可能にする。 《許》 
「時間が-・すならもう少し述べたいことがある」 
「予算が-・せばもっと広い家を買いたかった」 
「延期は状況が-・さない」

すぐれた存在であると認める。 《許》 
「第一人者として自他ともに-・す」

ある水準に達したと認める。 《許・赦》
 「免許皆伝を-・す」

強く締めたり,引いたりしたものをゆるめる。 
「猫の綱-・しつれば/源氏 若菜上」

手放す。自由にする。 
「夕狩に千鳥踏み立て追ふごとに-・すことなく/万葉集 4011」

[可能]ゆるせる